土と火と、人が生み出す、
緋色の里 信楽
⽇本が⽣まれたころから、変わらぬ営み
⼈の暮らしと、⼟と⽕と
琵琶湖に育まれた豊穣の⼟
たたき、こね、思いを込めてひねりだす
澄み渡る空、星は煌めき
その下で、絶え間なく燃え続ける
情熱と命を吹き込む、⽕の物語
「⼟と⽕と、⼈が⽣み出す、緋⾊の⾥ 信楽」
緋色の里を育む
信楽が日本屈指のやきものの産地になったのは、良質な陶土が採れたことが大きな要因です。約400万年前、琵琶湖は現在の信楽の場所にあり、長い年月をかけ現在の場所に移動したと考えられています。古琵琶湖層群と呼ばれる琵琶湖の湖底に堆積した地層は、良質な花崗岩が含まれた豊かな粘土質で、信楽焼の魅力の源泉となっています。
山々に囲まれている信楽の人々が暮らす集落。山の斜面は穴窯や登り窯を築くのに適し、窯の燃料となる薪を得ることができたことも、やきもの産地として栄えた背景の一つです。窯の炎の具合や様々な要素が生み出すやきものに与えた色や風合いは、土と炎が織りなす芸術として、今も昔も多くの人の心を惹きつけ続けています。
優れたやきものづくりの技術を持つ職人が多く育ち、生活様式の変化に応じてつくり続けてきた信楽。まちを歩くと昔からある窯元が点在し、陶芸を見る・体験する・購入するなど、様々な楽しみ方ができるのが魅力です。自然の豊かさを表現したような力強さや、素朴な味わいとぬくもりを感じる陶器からは、信楽の人々の情熱と温かさを感じることができます。
信楽の歴史
History
現在の滋賀県甲賀市信楽町の北部には、奈良時代に都が存在しました。
聖武天皇が742年(天平14年)から造営を始めた「紫香楽宮(しがらきのみや)」です。
大仏造立が発願された場所で、現在は奈良の東大寺にある大仏様も、
当初はここ信楽の地でつくり始めましたが、山火事や地震などの天災で
思うように造営が進まず、大仏様は奈良で完成されました。
紫香楽宮は、わずか3年余りで遷都されたため長く幻の都といわれてきましたが、
2000年(平成12年)に宮殿跡が発見され、全国的に注目を集めるようになりました。
紫香楽宮跡の近郊からは、同年代に制作された瓦が出土しており、
信楽焼のルーツはここから始まるとも言われています。
多くの宮都が都市化されたなか、「紫香楽宮」は
当時の情景を
思い浮かべることのできるとても貴重な遺跡です。
六古窯と信楽焼
ROKKOYO and SHIGARAKI ware
中世から窯の火を絶やさずつくり続ける六つの産地
越前、瀬戸、常滑、信楽、丹波、備前は「日本六古窯(にほんろっこよう)」と呼ばれるやきものの産地です。六古窯では平安・鎌倉時代から現在まで生産が続けられており、2017年(平成29年)、「日本遺産」に認定されました。
六古窯 ウェブサイト土と火が生み出す芸術性と汎用性を
併せ持つ信楽焼
信楽焼の起源には諸説ありますが、奈良時代、紫香楽宮近郊の瓦焼きにはじまったとも言われており、その後鎌倉時代には本格的な日用品の生産技術が広まりました。中世の信楽焼は釉薬を施さず、穴窯によって素地を焼締めました。陶土に含まれる鉄分が窯の中で赤く発色する「緋色(火色)」、原土に含まれる石英の粒が焼成中に器の表面に顔を出す「石ハゼ」、長石の粒子が1250℃以上でガラス化し白い斑点となった「アラレ」など、焼締め陶に偶然現れる窯変は、手に取る人の想像力を遊ばせてくれるものであり、茶人たちから「景色」と呼ばれました。また信楽焼の原土は粉砕の方法により火鉢などの大物陶器に適したコシの強い土にも、食器などの成形に適したスベリの良い土にも変化します。江戸時代には釉薬が施された陶器が主流となり、小物陶器用に調製された陶土は京焼の原料として出荷されました。明治時代以降の信楽焼は、火鉢・植木鉢・外装タイル・浴槽など、時代の要求に応じて発展してきました。
新ブランド「緋色の里 信楽」
“SHIGARAKI JAPAN”
「緋色の里 信楽」は、信楽を感じることができるモノやコトを届けるブランドです。信楽焼の価値を再認識できるプロダクト制作や、信楽の人やまちの魅力を体感できるツアーなどを発信していきます。脈々と受け継がれる信楽の技、風土、文化に触れ、心が温かくなる感覚を味わってください。
ブランドロゴ
「窯の中で燃え盛る炎」と、「山々を背景に並ぶ屋根」の2つのイメージをシンボル化したロゴマーク。山々が「土」を、屋根が「人々の営み」、窯の中の炎が「火」を表し、窯の火を絶やさずにつくり続ける信楽焼や、燃えるように美しい信楽の夕陽や自然、信楽の人々の温かさを表現しています。
ブランドカラー
緋色=茜で染めた黄味を帯びた濃い赤を指す。英名はスカーレット。
情熱や意欲、温かさや温もりを象徴するブランドのカラーです。
信楽の魅力は、やきものだけではありません。信楽の朝宮茶は、1200年以上の伝統を受け継ぐ日本最古の茶産地です。茶葉から立ち上る独特の香気は、まさに緑茶の最高峰と呼ぶにふさわしい逸品で、広く茶人に愛されてきました。市内には県内最多9つの酒蔵があり、地元産の素材にこだわった、うまみやお米のふくよかな甘さが絶妙に調和する地酒が味わえます。窯元散策をした後は、ユニークな形が評判のたぬき温泉でのんびり疲れを癒すこともできます。
お知らせ
News
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2024.02.02
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2024.02.02
〒520-8585 滋賀県大津市鶴の里16-1
TEL.077-524-0153 FAX.077-524-0167
共同・協業販路開拓支援事業
主催:びわ湖放送株式会社
後援:甲賀市、信楽陶器卸商業協同組合、信楽陶器工業協同組合